税務・会計情報

贈与の勧め

黒田バズーカ第2弾により消費税再増税の下地を整えつつあるのかと思いきや、再増税延期が騒がれ、また年内解散の可能性まで高まりつつあります。平成27年1月スタートの相続税増税がそうであったように、政権が変わると予定されている税制改正も影響を受けることがあります。仮に今回総選挙があったとしても政権が変わることはなさそうですが。
さて、相続税増税を間近に控え対策を検討されている方も多いと思いますが、その際ぜひ検討していただきたいことがあります。それは「贈与税を納める」ことです。

本来、贈与税は相続税を補完する位置づけであるため、相続税より高い税率構造になっていますので、贈与税は納めたくないものですが、以前にここでもご紹介したように、相続時精算課税制度や教育資金の一括贈与といった特例のほかにも、婚姻20年以上の夫婦間での居住用財産又は居住用財産を取得するための金銭の贈与には2,000万円もの配偶者控除等があります。つまり、特例だけ見ても若い世代に早い段階で財産を移すための制度がかなりもうけられています。

さらに、平成27年1月より相続税は増税されますが、一定の条件を満たす贈与は減税されています。この一定の条件を満たす贈与は、「特例贈与財産」などと呼ばれていますが、要は、「20歳以上の子や孫が、父母や祖父母から贈与されたもの」です。これだけで贈与税が安くなる場合があります。

改正前
課税価格 税率 控除額
200万円以下 10% ー
300万円以下 15% 10万円
400万円以下 20% 25万円
600万円以下 30% 65万円
1,000万円以下 40% 125万円
1,000万円超 50% 225万円

改正後
課税価格 税率 控除額
200万円以下 10% ー
400万円以下 15% 10万円
600万円以下 20% 30万円
1,000万円以下 30% 90万円
1,500万円以下 40% 190万円
3,000万円以下 45% 265万円
4,500万円以下 50% 415万円
4,500万円超 55% 640万円

例えば、700万円の贈与をした場合、改正前は贈与税112万円ですが、改正後だと88万円となります。どの税金でもそうですが、どのケースでどの対策が有効かはそう単純ではありません。特に相続の場合、資産状況はもちろんのこと、年齢、相続人等を考慮し対策することが肝要です。言い忘れましたが、改正後の特例贈与でも、8,410万円を超える贈与は増税となっていますのでご注意を!

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