税務・会計情報

契約金の税務(税金)

 平成26年分の所得税等の確定申告最終日を迎えました(H27.3.16)。
 会計事務所では、お客様の確定申告書が正しく提出されているかなどの、最終確認をしています。

 話しは変わりますが、サッカーJリーグは3月4日に開幕し、プロ野球も両リーグとも3月27日に開幕するなど、スポーツ界からも、春の訪れを感じます。

 1年目のルーキーたちは、人によって違うかもしれませんが、期待と不安でいっぱいかと思います。

 ルーキーといえば、昨年各チームと契約し、「契約金」をもらった人もいますが、この「契約金」、当然のごとく「所得税」等の対象になり、昨年中にもらった人は確定申告をしたことでしょう。
「税金」ということでは、一足早く現実を見たことになりますね。

 前置きが長くなりましたが、今回は、「契約金」の税務について、「税理士 中嶋昌啓」が記載いたします。

 なお、この「契約金」には、プロスポーツ選手等の契約金だけでなく、「サラリーマン」等でも、会社等との雇用契約に伴う、「支度金、移転料」などの一時金も含まれます。
 俗にいう、ヘッドハンティングなどの場合などは、一時金が支払われるのでしょうか。
 なお、「就職に伴う転居のための旅費に該当するもの」は、この契約金には含まれません。

1 源泉徴収
  「契約金」の支払時には、源泉徴収をしなければなりません。
  税率は、原則10.21%ですが、1回に支払われる金額が100万円を超える場合には、100万円を超える部分の金額については、20.42%になります。

 (例)契約金「1,000万円」を支払う場合の源泉徴収税額
   100万円×10.21%=  102,100円(A)
   900万円×20.42%=1,837,800円(B)
   (A)+(B)=1,939,900・・・源泉徴収税額
   手取額・・・8,060,100円

2 確定申告
  「源泉徴収」は、あくまで「仮の納税」ですので、確定申告で精算します。
  契約金は、「雑所得」に該当し、「収入金額-必要経費」が「所得金額(税金計算の対象)」になります。
  なお、他の所得と比較して、多額の契約金等をもらった場合は、通常の税額の算出とは別に税額計算をした方が有利(納税額が少ない)になる場合が、ありますので、【関連リンク】を参照してください。


 最後に、繰り返しになりますが、プロスポーツ選手等以外の、一般企業等でも、就職等に伴い支出する一時金等については、上記に当てはまる場合がありますので、その際は、支払者は「源泉徴収」、受領者は「確定申告」を行わなければなりませんので、ご注意ください。

▲PAGETOP